2020年3月5日 06:00
新型コロナで経済損失10兆円…専門家が語る“深刻な影響”
(写真:時事通信)
「新型コロナウイルスの感染拡大によって、海外からの観光客は大幅に減少しています。そのうえ、中国経済の冷え込みが深刻なため、中国から原料が調達できなかったり、中国向けの輸出が激減したりと、日本の企業にも大きな影響が出ています。このままだと、日本経済は壊滅的なダメージを受けてしまうでしょう」
そう語るのは、京都大学大学院の藤井聡教授。
政府は2月26日に“新型コロナウイルス感染拡大を防ぐためのイベントの開催自粛”を要請。各地でコンサートやスポーツイベントの中止が相次いでいる。
あらゆるイベントが自粛となり経済活動が停滞するなか、さらなる“悪夢”が忍び寄っている。新型コロナの影響で、今夏の東京オリンピック・パラリンピックの開催を中止すべきという声が増えているのだ。
国際オリンピック委員会(以下、IOC)の重鎮、ディック・パウンド氏ですら「(3カ月あとも事態が終息していなければ)おそらく東京五輪の中止を検討するだろう」と、中止の可能性に言及したのだ。
橋本聖子五輪相はこの発言を「IOCとしての公式の見解ではない」とし、開催に向けた準備を進める考えを示した。
「ですが、五輪をめぐるすべての最終決定権はIOCにあります。