先立たれた妻がほとんど知らない!「寡婦控除」って何?
「寡婦(かふ)」という言葉を聞きなれない人も多いのでは。夫と離婚、または死別して、再婚していない女性をいう。こうした寡婦のうち一定条件を満たす方には、「寡婦控除」という税金を安くする仕組みがある。
だが、制度自体を知らない人が多く、なかには「会社に離婚したことを知られたくないから申告しない」という女性もいるという。「女性とシングルマザーのお金の専門家」として、女性からの相談実績が豊富な加藤葉子さんは、つぎのように話す。
「離婚して相談に来る方でも、寡婦控除を知っている方はほとんどいません」
でも、せっかく税金が安くなる制度があるのに利用しないのは、税金を払いすぎているということ。節税できるありがたい制度を、使わない手はないだろう。そこで、加藤さんが寡婦控除について教えてくれた。
【Q1】「寡婦控除」って何?
冒頭にもあるとおり、寡婦とは夫と離婚か死別をして、再婚していない女性をいう。寡婦のうち、後で説明する条件より収入が少ない人や子どもなどを扶養する人の、納税額を減らせる仕組みが寡婦控除だ。
そもそも納税額は、1年間の「収入」から、社会保険料などさまざまな「控除」分を差し引いた「所得」