まずは資産の棚卸し 失敗防ぐ5ステップ有料老人ホーム選び
「30代で自宅を購入したとしても、建物が老朽化する40年後、つまり70歳ぐらいのころには建て替えをどうするのかといった問題が出てきます。同時に、近い将来、介護が必要になって“終のすみか”はどうするのかも考えなければならない時期が訪れます。たとえば、介護施設に入りたいと思っていても、その前に自宅の建て替えやリフォームでお金を使いすぎてしまい、前払い金(入居一時金)が足りなかった、ということもあるのです。まだ元気なうちから“終のすみか”についてきちんと考えておき、予算を確保しておくと、そうした事態を回避できます」
そう話すのは、ファイナンシャルプランナーの岡本典子さん。高齢者施設・住宅を230カ所以上訪問し、シニア期の住まい探しのアドバイスを行っている岡本さんは、いわば“終のすみか選び”のスペシャリストだ。
岡本さんによれば、高齢期になっても「住み慣れた家で最期まで暮らしたい」と考える人が多い。それでもやがて介護が必要になると、「子どもたちに迷惑をかけたくない」という思いから、高齢者施設・住宅の住み替えも視野に入れざるをえないという人も出てくるという。
慣れ親しんだ地域でそのまま暮らし続けたいのか、交通の便など生活環境を優先したいのか、まだ元気なうちに“終のすみか”へ住み替えるのか……。