くらし情報『承認治療薬「レムデシビル」と治療薬候補「アビガン」の違い』

承認治療薬「レムデシビル」と治療薬候補「アビガン」の違い

日本で開発されたうえに、臨床研究で使用した患者さんの『8割が改善した』とされています」(小川さん・以下同)

同薬については、開発者である富山大学名誉教授・白木公康さんが本誌(5月5日号)に『中国で行われた臨床試験では、“発症6日目まで”に使用することで重症化を阻止できた』と強く解説した。

つまり、この薬は感染の初期症状への投薬によって効果を発揮するものだという。小川さんは同薬の治験の現状についてこう続ける。

「薬の安全性を判定する『フェーズ1』に続いて、アビガンを使う患者さんのグループを無作為に分けて治療薬効果を比べる『フェーズ2』の治験が始まったばかり。データはまだまだ集めるべきです」

【レムデシビル】

今回承認されたレムデシビルは、もともと「エボラ出血熱」の特効薬として研究されていたが、アメリカを含め各国で新型コロナウイルスの症状にも有効性を示すとするデータが多く出ている。

「しかし、この薬は腎不全などの副作用を起こす頻度が高いため、まだまだ発症初期の患者さんに処方される薬とはならないでしょう。国内ではあくまで『人工呼吸器の装着が必要な重症患者』などに限って使用されるはずです」

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