コロナ中に焼死 とんかつ店主零していた弱音「実家に援助を」
店の前にはたくさんの花束が……
駅のそばにある商店街に立つビル。その1階のシャッターは下ろされており、たくさんの花束が供えられていた。東京都練馬区で営業していたとんかつ店で火災が起こったのは4月30日夜のこと。近所の居酒屋店店主が、その日の様子を語る。
「店から煙が出ていて、消防車も来ていたのです。店主のAさんの奥さんに電話でお知らせしたらすぐに駆けつけてきて。奥さんの顔は蒼白になっていました……」
消防隊員が発見したのは、店内の客席付近で倒れている店主Aさん(54)。全身にやけどを負っており、搬送先の病院で死亡が確認された。
「遺言は見つかっていませんが、遺体には油を被ったような形跡があり、自殺の可能性も含めて警察が慎重に調べています」(全国紙・社会部記者)
このビルにとんかつ店が開店したのは約50年前。二代目の娘婿だったAさんが三代目を継いだのは’03年のことだった。Aさんと親交のあった和菓子店店主は言う。
「とんかつ専門店なのにメニューが60品もありました。私が『もっとメニューを減らしなよ』と言うと、『お客さんのニーズに応えようとすると、メニューがいくらでも必要になるんだ』と。