2020年5月17日 11:00
結婚25年目かつみ・さゆり“借金地獄”が生んだ夫婦の縁
聞けば、急に借金を抱えることになったと。彼の人生はどん底だったはずなのに、でも、前向きな話しかしはらない。今が底なら、あとは上がるだけだから、この人についていこうと思ったんです」
その後、夫妻は大借金を減らそうと奮闘。クワガタの養殖や100円ショップ、ラーメン店の出店などの副業に手を出し……しかし、そのたびに失敗を重ねるエピソードをネタにしてきた。
「あのとき“どん底”だと思っていたら、もっと底があって“二重底”で、さらに数年後には“底なし”だと気づくんですが(笑)。でも彼は、『事故に遭遇するはずだったのが、この失敗で厄払いできたんやと思う』と、ずっとずっと前向きなんです」
それにしても、さゆりさんがここまでかつみさんについていけるのはなぜなのだろう。
「’95年の阪神・淡路大震災で、神戸市長田区にあった実家が被災したんです。私は偶然、かつみさんが懸賞で当てたパリ旅行へと出かけていて、難を逃れたんですが……家族の無事が確認できるまでの3日間で悟りました。
大切な人が生きていれば、あとは何もいらないって。パリに誘ってもらっていなければ、私の部屋はつぶれていて、私もどうなっていたか……」