2020年5月27日 06:00
「インフルエンザで入試失敗も無くなる?」9月入学のメリット
コロナ騒動により長引く休校で、にわかに検討され始めた「9月入学」。休校による学習の遅れを取り戻すため、14日に行われた会見で安倍晋三首相も「9月入学も有力な選択肢の1つだろうと思いますが、前広に検討していきたい」と語った。そもそも、9月入学って何?どんなメリットや問題があるの?専門家に聞いてみた。
【Q1】なぜ、いま9月入学が検討されているのか?
「すでに新年度の授業が開始されている学校がある一方で、いまだ休校中の学校もあります。授業が再開していても、時差登校をはじめとしたイレギュラーな措置で、例年どおりのカリキュラムが行えていない学校も多い。このまま、来年3月に本年度を終業すると、学習内容の不足や受験生の不公平など、さまざまな無理がでてきてしまいます」
こう話すのは教育評論家の石田勝紀さんだ。
「そこで本年度の修了を来年8月まで延長し、’20年度のスパンを『1年半』と考えれば、4〜7月の4カ月間に授業を行って、遅れや格差をカバーできるのではないかという案が出てきました。『9月入学』制度については以前から議題にあがっており、これを機に移行しようということです」
【Q2】どんなメリットがあるのか?
’06年に第一次安倍内閣が設置した教育再生会議の有識者委員も務めた、教育ジャーナリストの品川裕香さんはこう語る。