「情感豊かな女性」渡さんが前田敦子を代表作に抜擢した理由
渡哲也さん(享年78)の遺作となった、宝酒造「松竹梅」のCM。石原裕次郎さん(享年52)が87年に死去した後、渡さんが約30年に渡って引き継いだ。
2人合わせて出演50周年を記念し、「よろこびをお伝えして50年~幻の共演~」が放送中。「SANSPO.COM」は8月16日、同社が放送継続を希望していると報じた。
ただ、本CMはシリーズ最終作。裕次郎さんの三十三回忌を終えたことや、来年1月に石原プロが解散することもあって終止符を打つと決まっていた。記念すべき最後の共演者は裕次郎さんとなった。
いっぽう、これまで共演した女優は2人。
その代表格は吉永小百合(75)で、98年から10回登場している。令和の正月を2人で飾ったことも記憶に新しい。
もう1人は、14年に起用された前田敦子(29)だ。渡さんが「あっちゃんさんと呼んでいいですか?」と語りかける、微笑ましい掛け合いは大反響だった。
「異例ともいえる抜擢ですが、渡さんが直々に指名したといいます。会見では、まるで祖父と孫のように仲睦まじい様子でした。渡さんは前田さんを、『情感豊かな女性』と絶賛。前田さんも、渡さんを『理想の男性です』と語っていました」(スポーツ紙記者)
なぜ、渡さんは前田を指名したのか。
2人が親睦を深めたきっかけは、12年10月にドラマ『強行帰国〜忘れ去られた花嫁たち〜』(TBS系)での共演。前田にとって、AKB48を卒業してから初めてのドラマ出演だった。
渡さん扮する日中戦争から帰国した元日本兵が、中国残留邦人の一時帰国を助けるドキュメンタリー。前田は、その手助けをする娘役を演じた。
「渡さんは共演するまで、前田さんを知らなかったそうです。ですが、『趣味は?』『お父さんはいくつ?』など積極的にコミュニケーションを取られました。
そのおかげで前田さんも緊張がほぐれ、互いに打ち解けたといいます。残留邦人についての歴史も一緒に学んだと聞きました。
後輩に対して面倒見の良い渡さんは、前田さんにも丁寧にアドバイス。前田さんもそれを素直に聞き入れ、礼儀正しい姿勢も評価されました。
クランクアップ後、渡さんは『前田さんが女優業を続けることに心配はない』と期待を語っていました」(テレビ局関係者)
前田にとって、貴重な経験となった渡さんとの共演。その心情は察するに余りある。
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