2020年9月1日 12:49
職員にマスク禁じた老人ホーム、19人の死者を出し訴えられる
今年5月、メディケア・メディケイドサービス局のシーマ・ヴェルマ長官は老人ホームでの感染拡大で2万6千人が亡くなったと発表していた(写真:AP/アフロ)
米ミシガン州デトロイト・ラピアにある老人ホーム「Villages of Lapeer Nursing & Rehabilitation」で、47人の入居者と16人の従業員が新型コロナウイルスに感染し、そのうち19人が死亡した。4月に68歳の母を失ったデニス・ウィリアムズさんとその家族は、ホームの経営陣を相手取り訴訟を起こしている。USA TODAYによると、このホームでは従業員にマスクの着用を禁止していたというのだ。
「施設のスタッフは、マスク、手袋、個人防護具を着けていませんでした。腹立たしいのは、これがスタッフの落ち度ではなかったということなのです。彼らはそういったものを着けてはいけないと、命令されていました」とウィリアムズさんは同紙に語る。
どうやら「マスク禁止」は施設の上層部の意向だったようだ。
ある元従業員は「患者が怖がるでしょう!」と看護部長にマスクを剥ぎ取られたと証言している。
ミシガン州保健福祉局のデータによると、現在までにラピアで新型コロナウイルスのために亡くなった人は34人。