2020年9月16日 11:00
世界が注目する対コロナ紫外線照射装置 記者も浴びてみた
高齢者介護施設や医療施設などを優先して販売するという(写真はイメージ)
「私どもは以前から紫外線除去に取り組んでまいりましたが、問い合わせは年間100件程度でした。しかし今年3月以来、半年で2千を超える、国内外の施設や団体、企業から問い合わせをいただいております」
8月26日に開催された記者会見で、そう語ったのは、ウシオ電機の内藤宏治社長。
いま日本の“中堅企業”であるウシオ電機が、世界から注目を集めている。最初のきっかけは、今年4月にコロンビア大学が新型コロナウイルスに対しての紫外線照射実験に関する発表を行ったことだった。
経済ジャーナリストが解説する。
「その実験に使用されていたのが、ウシオ電機が開発した光源だったのです。ウシオ電機は数年前から、紫外線によりウイルスを除去する装置の開発を進めていましたが、今年になって、それが新型コロナウイルスにも有効であることが判明しました」
これまで“紫外線照射によるウイルス除去”でネックとされてきたのは、人体への影響だった。紫外線には殺菌したりウイルスのDNAを破壊したりする力があるが、同時に人間の皮膚や眼球などを傷つけてしまう可能性もあるのだ。