“森友自殺”遺族妻の独占告白「私はただ真実が知りたい」
7月15日、裁判初日を終えて大阪地裁から出てきた赤木雅子さん。
〈――愛する人が自ら命を絶っている姿を目の当たりにする。そんなことが想像できるだろうか?まさにそういう場面に直面した女性が夫の死の真相を求め、たった一人で巨大組織と闘いを始めた。夫が見守ってくれると信じて―。その名は赤木雅子さん(49)。財務省による公文書の不正な書き換え=改ざん事件を巡り、国などを相手に裁判を起こしたその人だ〉
私の夫、トッちゃんは1年以上、心を病んで苦しんでいました。本名は赤木俊夫です。
財務省の出先機関、近畿財務局に勤める国家公務員でした。明るく笑顔を絶やさない人だったのに、ある日を境に人柄ががらりと変わって暗く物思いに沈むようになりました。3年前のことです。「内閣が吹っ飛ぶようなことをやらされたんや」と口にしていました。でもまさか、それが公文書を後から書き換えることだったなんて……。これは改ざんという不正行為です。それがトッちゃんを苦しめていたんです。
あの日、私が出勤するとき、いつもは部屋でぐったりしているトッちゃんが玄関まで見送りに来て言いました。
「ありがとう」……「いってらっしゃい」ではなく「ありがとう」。