くらし情報『しずかちゃん演じた82歳声優の半生…1千万円使い込まれ裁判も』

2020年10月5日 11:00

しずかちゃん演じた82歳声優の半生…1千万円使い込まれ裁判も

しずかちゃん演じた82歳声優の半生…1千万円使い込まれ裁判も


週末の、静まりかえった都内のオフィス街の一角に、少し場違いな浴衣姿の若者が集まり、雑居ビルに吸い込まれていく。この日、若手声優を育成する「スクール・デュオ」の稽古場では、11人の生徒が、机を高座に見立てて、落語を披露していた。途中、言葉に詰まる生徒に、ソファに深く腰かけ、全体を見渡していた女性が助け船を出した。

「セリフが飛んでるよ~。誰か、プロンプ(セリフを教え、役者を助ける)してあげて」

声の主は、同スクール代表で、声優の野村道子さん(82)。というよりも、『サザエさん』のワカメちゃん、『ドラえもん』のしずかちゃん(ともに05年まで)といえば、誰にも通じるはずだ。

実生活では『魔法使いサリー』でパパ、『北斗の拳』でラオウ、『Dr.スランプアラレちゃん』で則巻千兵衛を演じた、声優の内海賢二さん(13年に75歳で死去)と結婚。

「全盛期、夫婦の出演作品の視聴率をすべて足すと、100%を超えていたかもしれません」

さらに、夫の立ち上げた声優事務所「賢プロダクション」(以下・賢プロ)に参加、そして22年前からスクールの運営に携わってきた。


「途中、仲間の裏切りもあったため、賢プロを強くするには、声優の原石を見つけ、自社でしっかりスターに磨き上げるのが大事だと痛感。

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