2020年11月27日 17:00
【玉置妙憂の心に寄りそう人生相談】子どもは巣立ち仕事も定年…私の生きがいは?
【連載】玉置妙憂の心に寄りそう人生相談<第52回>
数々のメディアにも紹介され大反響を呼んでいる新書『死にゆく人の心に寄りそう〜医療と宗教の間のケア〜』(光文社)の著者・玉置妙憂さんが毎週、読者の悩みに寄りそい、言葉を贈ります。
【今回の相談内容】
定年を迎えて子どもも巣立った今、これからの生活が不安でなりません。私は15年前に離婚してから女手一つで2人の子どもを育ててきました。今ではその子どもたちも成人に。自分の元から巣立っていきました。私は若い頃から子どもだけが生きがいで、これといった趣味もなく、親しい友人もいません。今では定年を迎えて仕事もなくなり、一言も言葉を発せずに終わってしまう日もあります。以前の職場で受けた退職後の生活に関する研修では、趣味やボランティア、地域活動、人との会話が重要であることを教えられましたが、その重要性はわかっても、人付き合いが苦手な私には、いまひとつ前に踏み出せません。
ですが、それを理由に子どもを私の話し相手にするのも迷惑がかかるのであまり頼りたくなくて……。元気な老後を過ごしたいと思うのに、この先の老いていく私に希望が持てません。(女性・61歳・無職)