苦節20年…「テリー・ギリアムのドン・キホーテ」が自宅でも
「そりゃ製作費いくらあっても足りないよね」と誰もが思う、ダイナミックかつハチャメチャなセットがとってもシュール!
家の中で楽しめるエンタメや流行を本誌記者が体験する“おこもりエンタメ”のコーナー。今週は、’00年に撮影が始まって、途中9回も頓挫した末に完成した壮大な迷作(!?)『テリー・ギリアムのドン・キホーテ』をご紹介します。
■『テリー・ギリアムのドン・キホーテ』Blu-ray&DVD発売中。Blu-ray5,170円、DVD4,180円(ともに税込み)。発売・販売元/インターフィルム
舞台はスペインの片田舎。映像監督のトビーは、撮影がうまくいかず、ある男からDVDを買います。それは、トビーの学生時代の卒業制作映画『ドン・キホーテを殺した男』でした。
その作品を撮影した村を訪ねると、ドン・キホーテを演じた老人は、いまだに自分をドン・キホーテと信じ込み、いやがるトビーをサンチョ・パンサと呼んで旅へと向かいます。
その先々で不可解な出来事に翻弄されるトビーですが……。
記者がテリー・ギリアム監督の作品を初めて見たのは、’81年公開の『バンデットQ』でした。子ども部屋のクローゼットから馬上の騎士が現れて冒険旅行に出るというファンタジー。