「麒麟がくる」光秀が義昭に涙の決別 史実は全然違っていた!
42歳の誕生日を迎えた19年3月、鈴木京香の自宅から出てきた長谷川。
「本能寺の変」に向けて盛り上がってきたNHK大河ドラマ『麒麟がくる』。だが、ネット上では、「架空の人物が出過ぎ」「史実とファンタジーのバランスが偏りすぎていて見ていて退屈」「一体誰を主人公とした話か解らなくなる時がある」などなど、一部の視聴者からの不満の声も少なくない。なぜか?
戦国時代に詳しい歴史学者の渡邊大門さんはこう語る。
「そもそも明智光秀に関する史料は永禄11年(1568)10月、信長が義昭を推戴して京に上洛したころぐらいからしか残っていません。ドラマの前半では斎藤道三(本木雅弘)に仕えていたとか、越前に行ったことが描かれていましたが、これらはほとんど想像の話なのでわかっていません。このような話は“二次資料”といって、江戸時代以降にできた系図や編纂物に書かれたことを基にして作られているのでしょう」
たしかに今回の大河ドラマでは名だたる戦国武将たちよりも、医師・望月東庵(堺正章)をはじめ、東庵の助手・駒(門脇麦)、旅芸人一座の女座長・伊呂波太夫(尾野真千子)といった架空の人物が重要な場面に深く関わりながら、ストーリーをつなげているようにもみえる。