2020年12月24日 15:50
老後資金を作るには?退職金は「年金型」より「一時金」がお得な理由
(写真:アフロ)
「老後資金をどう作ろうか」とお悩みの人も多いだろう。会社員なら、公的年金と退職金が老後資金の中心になるだろう。
そんな退職金は、会社を辞めるとドンと手に入る。人は大金を持つと、気が大きくなって使いたくなるものだが、定年後の人生はおおよそ30年。もらってすぐ派手に使うのはNGだ。「ムダ遣いしないように、小分けして支給して」と考え、年金型での受取りを選ぶ人もいるかもしれない。
「退職金の受け取り方は、よく考えて!」と、税理士の板倉京さんは助言する。「退職金には『退職所得控除』という大きな非課税枠がありますから、これを最大限活用するのがお勧めです」
退職所得控除は、勤続年数で決まる。
勤続20年以下の方の退職所得控除は40万円×勤続年数。
勤続20年超なら、40万円×20年+70万円×(勤続年数-20年)。
「退職所得国所を最大限活用するなら、退職金は、年金型より一時金で受け取るほうがよいでしょう。そのほうがお得になる方が多いと思います」
たとえば22歳で入社、38年勤めあげ、60歳で退職するAさんを例に考えよう。
「Aさんは勤続38年ですから、退職所得控除として2,060万円もの非課税枠があります。