サボテンの心を持つ人へ「孤立から抜け出す方法」(JINSEIのスパイス!第102回)
【今週の悩めるマダム】
孤独です。夫を2年前に亡くして以来ずっと孤独でしたが、コロナで拍車がかかっています。もともと友人も少ないほうで、もう半年以上、まともに人と会っていません。お正月の親戚の集まりもなくなりました。いま私が死んでしまったって、誰も気づいてくれないだろうと思います。(奈良県在住・60代女性)
僕が30歳のときに作った『サボテンの心』という曲。加藤登紀子さんもカバーしてくださいましたし、一緒に歌ったこともあります。少し前のことですが、この歌を久々に歌い直してみて、救われた経験があります。
『サボテンの心』の歌詞をちょっと読んでみてください。
砂漠の街で生きてる僕達は/心に棘を生やしているサボテンの心/身を守るために生やした棘のせいで/大切な人達を遠ざけてしまう/星が灯る空を見上げてサボテンは今日もひとり/冷たい月の光に包まれて明日を待ち続けてる/砂漠のサボテン達よ花を咲かせてごらん/きっと誰かがきみに声を掛けてくる
当時の僕は、毎日のように息苦しさを感じて、もがいていたんです。人への不信感がぬぐえず、サボテンのように、心に棘を生やしていた。その棘は鋭く、人を近づけなかったわけです。