2020年12月31日 11:00
美輪明宏「経済が回らなければ国全体が食べていけなくなる」
(撮影:御堂義乘)
「今の状況は戦時下とよく似ています」……夏に行ったインタビューでも、そう語っていた美輪明宏さん(85)。第3波が猛威を振るい、相変わらず収束が見えないコロナ禍のなか迎える新年を、私たちはどう生きればいいのだろう?美輪さんからの新しい1年に歩み出す希望の提言ーー。
’20年は、世界中が新型コロナウイルスに翻弄され続ける1年となりました。
ここにきて国内では東京、大阪、北海道、兵庫など各地で、一日での新規感染者数が過去最多を記録するなど、第3波の猛威は、すでに第1波、第2波を超える危険な状態だと感じております。
政府は第3波の感染拡大を受け、「Go To トラベル」や「Go To イート」などの一部停止に踏み切りましたが、相変わらず決断を下してから実行に移すまでのスピード感はないですね。
観光業界や飲食業界は、自民党の大事な票田です。そういう業界から嘆願書が来ると、嫌でも次の選挙に関わってくるので、菅首相も簡単に中止するわけにはいかない。規制するにしても、緩くしかできなかったのでしょう。
ただ、政府を責めてばかりもいられません。
大手航空会社が、グループ全体の社員を3,500人も削減するという報道もありました。