2020年12月31日 11:14
教育費で精一杯…「50代貯蓄0」老後どう暮らすべき?
母親が35歳で産んだ子供が、22歳で4年制大学を卒業するとき、母の年齢は57歳になっている。厚生労働省「令和元年(2019)人口動態統計の概況」によると2019年に子供を産んだ35歳以上の女性の数は25万1,850人。1985年の10万1,970人に比べ、その数は約2.5倍だ。子供が手離れする年齢が上がるにつれ、50代になっても貯蓄をする余裕がない、という家庭が増えている。
「今の50代は子供がまだ中高生というご家庭も多く、教育費の支払いに追われ貯金なんてまったく無理、というケースも往々にしてあります。さらに、子供の世話だけと思っていると、親の介護まで始まることも。二つの問題に挟まれていることから、今の50代は”サンドイッチ世代”とも呼ばれます」
そう語るのは、FPで夫婦問題カウンセラーの寺門美和子さんだ。
単身者も油断できない。
金融広報中央委員会が行なった「家計の金融行動に関する世論調査(平成19年以降)」によると50代単身者の貯蓄額は平均926万円だが、中央値となると54万円に。貯蓄は0というわけではないが、あるとも言い難い金額だ。このまま老後を迎えることに対し、不安がつきまとう50代。