両陛下が進めるオンライン活用 イギリスと“Zoom外交”の可能性も
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「今、この難局にあって、人々が将来への確固たる希望を胸に、安心して暮らせる日が必ずや遠くない将来に来ることを信じ、皆が互いに思いやりを持って助け合い、支え合いながら、進んで行くことを心から願っています」
天皇陛下は1月1日、新年にあたってビデオメッセージを公表された。陛下は新年のあいさつとともに、新型コロナウイルスの感染拡大に苦しむ国民を心配し、医療従事者への感謝と敬意を伝えられた。
雅子さまも「今年が、皆様にとって少しでも穏やかな年となるよう心からお祈りいたします」と述べられた。
新年のあいさつを映像で配信することは皇室初の試みであり、また天皇陛下と雅子さまがそろってお言葉を述べられるのは、’02年12月に行われた会見以来、18年ぶりとなった。
「昨年、両陛下は何度も専門家や、医療や教育の現場のご説明を受けられるなど、国民の状況を把握するための活動をされていましたが、国民への直接的なメッセージは控えられてきました。宮内庁幹部には、政府がコロナ禍への対応に追われているなかで天皇陛下がメッセージを出すと、政治的な発言として受け止められかねない、との懸念があったようです」