初の女性アジア系米国副大統領 カマラ・ハリス氏に集まる期待
アジア系の彼女がアメリカの歴史に初めて台頭したことは、非常に大きな意味があると思っています」
カマラと同じルーツを持つタミル人で、ニューヨーク在住のカルバナ・カンサンさんも興奮ぎみにこう言った。
「民主党大会で、彼女がタミル語で自分のおばたちのことを『チッティ(おばさん)』と呼んだときは、思わず涙がこぼれました。私自身、母として、2人の子どもたちに『副大統領にはあなたと同じタミルの血が流れているのよ。彼女にできることは、あなたたちもできるのよ』と話しているのです」
コンバースのスニーカーを愛用することでも有名なカマラは、これまでにいなかった新しいタイプの女性政治家だ。
「周囲のライバルをなぎ倒し、数々の“初”を獲得する強さを持っている一方で、彼女には包み込むような母性も感じられます。中身は強面のヒラリー・クリントン、外側は、母親のような優しさをもったミシェル・オバマという感じです」(堤さん)
「カマラ」は、サンスクリット語で「蓮」を意味する。泥の中からきれいな花を咲かせる蓮。水をはじく性質から、どんな動乱のなかにあっても、動じず中心に佇むという意味もあるという。
そんな彼女を’20年8月、バイデン氏は副大統領候補に指名した。