初の女性アジア系米国副大統領 カマラ・ハリス氏に集まる期待
同年5月、ミネソタ州の黒人男性が白人警官に殺され、ブラック・ライブズ・マター(BLM)運動が一気に高まったことが、カマラの副大統領候補指名につながったともいわれている。
カマラはまた、バイデン氏とは古くからのつながりもあった。かつてカマラが豪腕を発揮した住宅危機問題のとき、彼女に協力したのが、当時デラウェア州の司法長官だったバイデン氏の息子、ボー・バイデン氏(’15年に脳腫瘍により死去)だったのだ。
「カマラさんはインドの名門の出自ということから、もともとのネットワークが強いうえ、彼女自身、キーパーソンとなる人たちとのつながりを作る政治力がすごくある。女性を前面に出すだけでは支持は限られるし、コネも使いすぎると敬遠されてしまいます。でも、彼女はそのバランスが絶妙なんです」(前出・堤さん)
妹のマヤさんは、ヒラリー陣営の選挙参謀を務めたことがあり、ヒラリー・クリントンとも家族ぐるみで近い関係があるようだ。バイデン氏は78歳と高齢で、体調を不安視する声も少なくない。仮に、バイデンが体調を崩し、職務を遂行できないとなれば、大統領権限はカマラに移る。
「カマラさんは、間違ったと思ったら柔軟に方向性を変えることができる人。