森永卓郎さん「親の介護費用の立て替えは必ず記録を!」
相続トラブルを避ける唯一の道は、親が生きている間に準備をすること。「あの森永さんも地獄だったらしいよ」と本誌を口実に、家族で話し合ってみてはーー?
「親が存命の人であれば、相続の問題は決して人ごとではないはず。けれど、相続に関して無頓着である人は少なくありません。じつは私自身も父の死後“相続地獄”に陥ってしまったんです」
こう語るのは『相続地獄』(光文社)を出版したばかりの、経済アナリスト・森永卓郎さん(63)だ。
森永さんといえば、かつて本誌の取材でも「ケチと呼ばれることを恐れず、楽しく生きる」とケチ哲学を提唱。ロケ弁を多めに持ち帰る、スーパーの半額シールを狙うなど、徹底した節約生活ぶりを発信してきたが、意外なことに、相続対策はしていなかったという。
「父が生きている間、相続に関して、何も考えていなかったんです。当時は知識がなく、どこをケチればいいかも、わかりませんでした。
父が亡くなってから、財産を把握したり、遺品整理をするのは本当に大変で……。相続地獄を味わった身として、親の存命中に相続準備をすることの大切さを痛感しています」
森永さんいわく「ケチは情報と知識の積み重ね」。