はしのえみが欽ちゃんから最初に教わったのは「ダンスの勉強」
最初は寮生活で、通っていた夜間学校では同世代の友達が全然できず、ホームシックになるし、思い描いていた芸能の仕事も全然入ってこなくて……。東京に行けばキラキラした毎日を送れると思っていたのに、現実は甘くありませんでした」
それから1年後、欽ちゃんファミリーの一員である小堺一機のテレビ番組に出演する機会を得られ、転機が訪れた。
「欽ちゃんの番組のスタッフさんもたくさんいて、『欽ちゃん劇団ができるんだ。これも縁だし、勉強になるからおいでよ』って誘ってもらえたんです」
はしのさんが上京する前、欽ちゃんは人気番組を次々に降板し、一時休養に入っていた時期もあった。
「だから、まさか欽ちゃんとご一緒する機会があるとは夢にも思いませんでした。いまだに、欽ちゃんに『おい、えみ』なんて名前で呼ばれると、“あの欽ちゃんが私の存在を知っているんだ”って。不思議な気持ちになるんです」
欽ちゃん劇団で最初に教わったのは「芝居でもお笑いでも、間が大切。間の取り方を覚えるためにもダンスを勉強しなさい」ということだった。
「東京ではずっと孤独で、何をしたらいいのかすらわからなかったけど、まずはダンスのレッスンをするという具体的な目標ができました。