はしのえみが欽ちゃんから最初に教わったのは「ダンスの勉強」
さらに劇団で、同じ夢を持つ同世代の友達ができたことも、励みになって。1日に7時間もダンスレッスンをして大変でしたが、すごく充実していました」
もちろん、楽しいことばかりではなかった。欽ちゃんは口調こそ優しいが、芝居に関しては厳しい一面があるという。
「あるとき、舞台袖にいると『えみ、真ん中まで歩いてみて』って欽ちゃんが。それで歩いてみると『違います!歩き方に素人が出ている』と。どうしたらいいのかわからずに困った顔をすると、そこでまた『困られても、困るんです』と言われてしまって」
欽ちゃんは多くを説明してくれなかった。
「なんで『違う』のか、自分で考えなさい。テレビや舞台でハプニングがあっても『困った顔』をするのではなく、対応できるようにしなさい、ということなんですね」
こうした下積みもあり、芝居ばかりでなく、勝俣州和がリーダーだった男性アイドルグループCHA-CHAの、’92年渋谷公会堂での解散コンサートにも、バックダンサーとして参加。
大観衆の前で演じる喜びを感じたという。
「自分の力の至らなさに悔しい思いをしたり、ショックを受けることもたくさんあったけど、’80年代から見てきたテレビの世界に行きたいって強く思えたからこそ、頑張れたんだと思います。