2021年5月2日 11:00
がんの時に頼れる制度 妊娠機能温存、ウィッグにも補助金が
がんに罹患した人の、その後のライフプランの相談・設計を専門としている。
「治療が長引くとお金の悩みが深くなります。そんなとき、制度を知っていると、心配事が軽減できます。こうしたお金は、自分から請求の手続きをしないともらえません。日本人の2人に1人ががんになる時代。ぜひ情報を知っておいてほしいと思います」
そこで、辻本さんにがんになったら知っておくべき制度のなかから「小児・AYA世代のがん患者等の妊孕性温存療法研究促進事業」「医療用ウィッグや乳房補整下着などの助成」を解説してもらった。
■小児・AYA世代のがん患者等の妊孕性温存療法研究促進事業
〈請求先〉各都道府県庁
AYA世代には、15〜39歳のがん患者があてはまる。
「がんの治療には、少なからず不妊のリスクがあります。
卵子凍結など、妊娠する機能を残す医療は、がん治療の途中や、終えてからでは、できないこともあります。後悔しないようこんな制度もあることを覚えておきましょう。凍結費用は費用もかかり、がんの治療にもお金がかかるため、妊娠を諦める人も多いので、この制度ができたのは画期的ですね」(辻本さん・以下同)
主治医はどうしてもがん治療優先に考えるので、「私もこの制度を利用したい!」