【玉置妙憂の心に寄りそう人生相談】学生なのは私だけ……院生の拭いきれない不安
お察しいたします。
現在は修士課程に在籍中でいらっしゃるのですね。修士では何を研究なさったのですか。研究はうまくいったでしょうか。手ごたえを感じられる修士論文は書けましたか。
さて、学部卒業生や高校卒業と同時に就職された方々と比べて焦っていらっしゃるようですけれど、そもそも、あなたとその方々とは目指すところが違っているのですから比べる必要はまったくありません。
あなたは極めたい学問があって、大学に残ったのですものね。あなたよりも早く社会に出ることを選んだ方々とは、歩いている道が違うのです。
あなただって、カエルとハトを比べたりはしないでしょう?
とはいえ、不安が拭い去れずにいらっしゃるのですから、なんとかしなくては!ご参考になればと願いつつ、ひとつの考え方をご紹介しようと思います。「自分を顧みるとき、『can』で考えずに『state』で考える」です。
あなたの場合で言えば、“社会人経験がない”“人生経験を積んでいない”“子どももいない”と「できる」「できない」で考えるのではなく、“もっと勉強したいと思って修士に進学した”“就職浪人してもチャレンジしようとしている”自分の今の姿勢をよしと考えるのです。