くらし情報『“500人出動要請”組織委員会が看護師に出した「厳しい条件」』

2021年5月20日 06:00

“500人出動要請”組織委員会が看護師に出した「厳しい条件」

感染が拡大する状況下で、医療現場はひっ迫(写真:アフロ)

感染が拡大する状況下で、医療現場はひっ迫(写真:アフロ)



「5月の連休前のことと記憶していますが、『五輪のために看護師を募集している』という連絡が上司からありました。けれど、そこにいたすべての看護師が『この状態で五輪なんかできるわけない』という表情をしていました」

そう話すのは、千葉県内の訪問看護ステーションに勤める看護師のAさん。

“第4波”が都市部に押し寄せてきた4月初旬、東京オリンピック・パラリンピック競技大会組織委員会(以下、組織委員会)は日本看護協会に対し、競技場や選手村に配置する看護師約500人の確保を依頼する要請文を送っていたことが発覚した。

組織委員会はコロナ禍以前から約1万人の医師や看護師の協力を募っていたが、要請文によれば《新型コロナウイルス感染症等の感染拡大に伴い、看護職の確保が不十分な状況に至った》ため、あらためて500人の看護師確保の要請に踏み切ったという。

日本看護協会は、すでにこの要請を全国47都道府県の看護協会支部に周知しており、前出のAさんも勤務先の訪問介護ステーションで知ることになった。

本誌は、日本看護協会から各都道府県の看護協会長に宛てた要請文を入手。

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