4年で3度目の値上げへ…相次ぐ災害で高騰する火災保険料
保険の見直しはハードルが高いものだが、一度見直せば、その後はほったらかしで節約効果が長く続く。コロナ禍で家計がきびしい今こそ、挑戦したい。そんななか、火災保険の保険料が、また大幅に上がるようだ。経済ジャーナリストの荻原博子さんが解説してくれたーー。
■契約最長期間も短くなるかも。注意を!
そもそも火災保険は、損害保険料率算出機構が提示する「参考純率」をもとに、保険会社がそれぞれ保険料を決めています。参考純率は金融庁の審査を経て改定されますが、5月28日に新たな引き上げの届け出がありました。金融庁で審査中ですが、おそらく届け出どおりに決定されるでしょう。
というのも近年、自然災害が増加、激化して、火災保険の保険金支払額が膨らんでいます。そのため、参考純率を見直し保険料徴収を増やして、保険会社の収支バランス改善を目指しているのです。
前回の改定は’19年10月。’18年9月に関西空港が浸水した台風21号など’18年度までの災害を反映しました。’19年以降も、千葉が大停電に陥った台風15号や’20年7月の熊本豪雨などがあり、今回の改定はこれらを反映します。引き上げはやむをえないでしょう。