松田聖子の新境地を開いた「SWEET MEMORIES」のCM採用
当時本誌に掲載された『青色のタペストリー』未収録カット(撮影:中島清一)
住んでいた場所は違っても、年齢が近ければ「そうそう!わかる」って盛り上がれるのが、青春時代にはやった歌やドラマの話。活躍する同世代の女性と一緒に、“あのころ”を振り返ってみましょうーー。
バブル期に人気になった“カフェバー”風の落ち着いた店で、髪飾りをつけたメスのペンギンが松田聖子の『SWEET MEMORIES』(’83年)をしっとり歌う。客席ではビール片手に、昔の恋愛を思い出したかのように目から涙をあふれさせるオスのペンギン。そこで「泣かせる味じゃん」と、所ジョージのナレーションが……。
サントリー「CANビール」のアニメCM(’83年)は、誰もが記憶する’80年代の代表作だ。
「かわいいペンギンのキャラクターが人気となり、ノートや筆箱などのグッズも販売されました。大人向けのお酒のCMキャラが、中高生にも受け入れられたことは、異例だったと思います」
そう話すのは、世代・トレンド評論家の牛窪恵さん(53)。
アニメ映画『ペンギンズ・メモリー幸福物語』(’85年)も製作・上映されるほど、ブームとなった。