家事分担の心得5 夫をやる気にさせるのは「ママ友の誉め言葉」
普段、当たり前にこなしている家事や雑用は、本当にすべてあなたがやるべきこと?いいえ、妻が第一にすべきは“家事の分担化”。主婦業の現場監督として夫や子どもに指示を出し、どんどんやってもらえばいいのですーー。
「主婦業を9割削減します!」
’20年6月、唐仁原けいこさんがブログで一大決心を発表した。当時、唐仁原さんは第3子の出産後で、仕事に家事に忙殺され、イライラして、家族にきつく当たっては後悔する毎日だった。
「最初は仕事をやめようかと思いました。でも本当にやめたいのは、仕事ではなく“主婦業”だと気づいて。家事や雑用、お付き合いなども主婦がやるものと思い込んでいたけど、やめる方法を探してみようと夫婦で相談し、宣言したのです」(唐仁原さん・以下同)
宣言の効果は絶大だったという。
「宣言したら、まだ何も減らせていないのに心が軽くなりました。
『私がやらなき
ゃ』って自分を追い込んでいたようです」
唐仁原家の主婦業分担は次のとおり。見ると、夫の関与する主婦業がかなり多い。
■炊事
〈朝食の支度〉:主な担当者・夫。朝早く起きるのは夫のほうが得意。ホットサンドやホットケーキなど、手間のかからない料理を。
〈夕食の支度〉:主な担当者・夫婦。時間のあるほうが作る。2人で手分けしたり、夫が作ったりすることも増えてきた。
〈飲み物の準備〉:主な担当者・子ども。ウオーターサーバーを導入して「ママ、麦茶!」から解放された。
〈食後の片づけ〉:主な担当者・妻。食事の支度を夫がすることが多いので、支度をしなかった妻が片づけることが多い。
〈栄養管理〉:主な担当者・妻。家族が不健康にならないように、食材やメニューなどに目配りする。
〈買い物〉:主な担当者・妻。夫が行くこともあるが、買い物は妻のほうが得意。
【洗濯・掃除・育児も家族で分担】
■洗濯
〈洗濯機(乾燥まで)〉:主な担当者・夫。ドラム式洗濯機を導入。作業を簡素化して夫に任せる。
〈乾燥終了後、たたんで、しまう〉:主な担当者・夫。洗濯機の近くにしまう場所を作るなど、できる限り面倒をなくして夫に任せる。
〈洋服の入れ替え〉:主な担当者・妻。洗濯機のそばのボックスとクローゼットの洋服を、季節や成長に合わせて入れ替える。■掃除
〈リビングなどの掃除〉:主な担当者・夫。
ロボット掃除機を2〜3日に1度稼働させ、それ以外は目立つところだけ。
〈子ども部屋の片づけ〉:主な担当者・子どもときどき夫婦。「片づけなさい」より「お願い、片づけて」のほうが効果的。
〈お風呂掃除〉:主な担当者・夫ときどき長男。長男は、欲しいおもちゃを買うためにお小遣い稼ぎとして。
■育児
〈コミュニケーション〉:主な担当者・夫婦。子どもが心細いときなど「ママじゃなきゃダメ」には十分時間をかける。
〈公園遊び〉:主な担当者・夫。
夫は子どもと遊ぶのが大好き。子どもたちもパパとの公園遊びを楽しみにしている。
〈習い事への送迎〉:主な担当者・妻。子どもが3人なので、それぞれの子どもと1対1になれる数少ないチャンスを有効に使う。
〈車での送迎〉:主な担当者・夫。妻は免許を持っていないので、車が必要なときは夫に。
〈参観日などの学校行事〉:主な担当者・夫婦。子どもの成長を楽しむために、行きたいほうが行く。
2人で行くことも多い。
【家族に家事を協力してもらうコツは?】
夫や子どもに主婦業をうまく任せるコツはなんだろう。
「家族の協力なくして、主婦業削減はありえません。以前の私は、余計な口出しで夫のやる気をそいでいましたが、やる気を引き出すことが大切です。褒めたり感謝したり、特に、ママ友からの褒め言葉を伝えるのが効果絶大です。今後は外注も利用して、もっと快適な暮らしを模索したいです」
■夫・子どもに協力を得るための心得5
【1】「○○してくれたらうれしいな」とお願いする
【2】してもらったら、大げさに喜ぶ
【3】してもらったことに、文句を言わない
【4】具体的に、感謝を伝える
【5】「友達が『うらやましい』って言ってたよ」など、第三者の感想を伝える
この5つの心得を参考に、主婦業の分担を見直してみよう。