4カ月で10キロ痩せるための冷蔵庫の作り方 卵は冷蔵室にいれて
400人の冷蔵庫を変えた食欲コンサルタントの村山彩さん
「昨年の新型コロナによる緊急事態宣言を機に、まとめ買いのクセがついた人が多いのではないでしょうか。まとめ買いの結果、冷蔵庫が整理できなくなっている人は、“太る冷蔵庫”を生み出しているかもしれませんよ」
こう注意を呼びかけるのは、『やせる冷蔵庫』(サンマーク出版)の著書もある、食欲コンサルタントの村山彩さん。村山さんは妊娠をきっかけに“運動しないダイエット法”として、冷蔵庫の収納術を考案。これまで約400人の冷蔵庫をコンサルティングしてきた。
「食べ物があれば食べてしまうのが人間。冷蔵庫に太る食べ物が入っていれば、自然と太ってしまいます。さらに、ものが詰め込まれた冷蔵庫は、いま何があるのかを把握しにくくなる。その結果“なかったらどうしよう”と不必要な買い物が増え、負のスパイラルに陥ってしまうのです」
そこで村山さんが提唱するのが、冷蔵庫内の食材の入れ方を工夫した“やせる冷蔵庫”。
自然と太りにくい食生活ができるうえ、食材の循環もしやすくなるという。
「まずは冷蔵庫の中身を全部出し、いらないものを処分します。賞味期限が切れた調味料、黒ずんだ端切れ野菜、霜だらけの冷凍食品などが出てくるはずです」
【迷った際の「即捨て!」判断基準】
・自分の体の一部にしたくないもの
・変なにおいがするもの
・ふたがない/ベトベトしたもの
・賞味期限/消費期限の過ぎているもの
・「お早めに」召し上がれていないもの
・いつ買ったかわからないもの
・糖質、脂質が多いもの
・3種類目以上の粉もの
そのうえで、冷蔵室を分割、ドアポケットを6分割など、エリア分け。見やすいゾーンにはカロリーが低く栄養のあるものなど、太りにくい食材を配置。見えにくいゾーンには糖質・脂質が多いケーキやジュース、焼き肉のたれなど太りやすい食材を入れる、と定位置を決める。見やすく取り出しやすい位置に太りにくい食材があれば、自然とそれらの食材を食べる頻度が増え、やせるというわけだ。
■「冷蔵室」太りにくいものは目立つ場所に
いちばん使う冷蔵室のセッティングは「やせる」「太る」に直結。「太りにくいもの」は目立つ場所に、「太りやすいもの」は目立たない場所に配置。
〈冷蔵室・左〉上から
【1】太りにくい飲み物
見えにくい場所には劣化リスクが低いものを。頻繁に利用する水やお茶、炭酸水を入れておけば、くさる心配もない。
【2】目立つエリア・太りにくい食材
見えやすいからこそ、太りにくい食材を。大豆製品、海藻、こんにゃくなどでパンパンにし、毎日食べよう。
【3】目立つエリア・すぐ食べられて太りにくいもの
小腹がすいたときつい手を出してしまう目立ちエリアには、すぐ食べられて、太りにくい食材を置いておく。
【4】肉・魚類
人間の体の20%を占めるタンパク質は重要な栄養素。肉類、魚など、このゾーンから毎日2種類利用しよう。
〈冷蔵室・中〉上から
【5】背の低いもの
照明の邪魔になるものを置くと冷蔵庫全体が暗くなり見にくくなる。
背の低いものを置いて見やすい冷蔵庫を保とう。
【6】目立つエリア・卵
完全栄養食の卵は、いちばん目立つ場所に。ドアポケットの狭いエリアは、太りやすい食材を入れるために使う。
【7】目立つエリア・残り物(小)
もっとも出し入れの多いゾーンには、小さめの残り物を。冷蔵庫内を見やすくするため“空き地”にしてもOK。
【8】残り物(大)
カレーの鍋など大きな残り物は、下段にあって便利なココへ。空白スペースにすれば電気代もスリム化される。
〈冷蔵室・右〉上から
【9】アルコール類
太りやすいビールやワインは、見えにくい場所に。
おつまみも同じ場所に置けば夫が冷蔵庫を荒らすのを防げる。
【10】目立つエリア・朝食セット
やせやすい体作りのために朝食は必須。佃煮や梅干しなどの朝食セットをトレーに用意して、朝食抜きを回避。
【11】目立つエリア・消費期限の近いもの
目立つ場所だからこそ、消費期限のせまった食材を。古い食材は味付けを濃くしがちなため太る原因にもなる。
【12】乳製品
栄養価は高いが脂肪が多く太りやすい乳製品は、1つのエリアにまとめる。ここから使うのは1日2個までに
「太りやすい食材のゾーンはスカスカに、太りにくい食材のゾーンはパンパンにするよう心がけましょう。実践した人の中には、4カ月で体重10.4キロ減、ウエスト12センチ減の人もいました。
ダイエット効果だけでなく、毎日使う冷蔵庫がすっきりして気分がいいという声も聞いています」(村山さん)