2021年8月13日 06:00
「人生を背負わせて」小林幸子を甘えさせた年下夫の一言
そんなふうに生きていたら、3人姉妹の末っ子で甘えん坊だったはずなのに、いつの間にか、人への頼り方を忘れちゃって」
’79年『おもいで酒』が200万枚の大ヒット。一気にスターへの階段を駆け上がる。『NHK紅白歌合戦』には33回連続出場を果たし、個人事務所も立ち上げた。
一人たくましく生きてきた小林さんにとって、明男さんとの出会いは新鮮だった。
「夫と付き合い始めたころ、一緒に行ったレストランで、会計を私が出そうとしたら『何やってるんですか?』って怒られたんです。それまで、仕事でもプライベートでも、お金を払うのは自分だと思っていました。そしたら『女性が出すもんじゃないです』って」
そんな明男さんからのプロポーズの言葉は「小林幸子の人生を背負わせてください」という決意表明に近いものだったという。
「『背負わせてくれ』って言われたから『53キロありますけど』って言ったの。
そしたら『そうじゃなくて』って怒られました(笑)」
背負われてもいいかもしれない、そう感じることができたのは、明男さんの人柄のおかげだった。「夫は、絶対に愚痴を言わない人なんです。なんとなく、夫の仕事が『大変な状況なのかな?』と感じて『大丈夫?』って聞いても『全然!』としか言わない。