2021年8月16日 06:00
遺族厚生年金に多いトラブル「知らぬ間にできた父の後妻が…」
といった要件がある。
「亡くなった人が会社員や公務員で厚生年金に加入していた場合や、すでに老齢厚生年金を受け取っていた場合は、遺族厚生年金がもらえます。年金額は老齢厚生年金の4分の3。配偶者がいない場合は、ほかの家族が受け取る順位が決まっています」
【遺族厚生年金が支給される順位と要件】
〈1位〉配偶者・子
配偶者:妻の場合、年齢は問われないが、夫の場合、55歳以上。(注)妻が夫の死亡当時30歳未満で、18歳未満の子がいない場合は、5年間の有期給付となる
子:18歳に到達した年度の末日までの子(または障害等級1級、2級で20歳未満の子)で、婚姻していない子
〈2位〉父母:55歳以上
〈3位〉孫:要件は子と同じ
〈4位〉祖父母:55歳以上
※遺族厚生年金は遺族の中で最も順位の高い人にだけ支給される
「トラブルが多いのは遺族厚生年金のほうで、事実婚や離婚した夫婦など、さまざまな家族の形があるので、『受け取れると思っていたのに受け取れなかった』『受け取れるとは知らなかった』といったトラブルに発展しやすいのです」
そこで、笹沼さんに主な「注意すべきケース」を教えてもらった。トラブルを回避するためにもしっかりと備えておこう!
【ケース】“知らない間に父親が再婚”していて、後妻が遺族年金を受け取った
A男さん(45)