くらし情報『老後の意外な落とし穴「夫のがん治療に老後資金をすべて投入」』

2021年8月20日 11:00

老後の意外な落とし穴「夫のがん治療に老後資金をすべて投入」

老後の意外な落とし穴「夫のがん治療に老後資金をすべて投入」


老後は悠々自適のはずが、人生の最後にこんな大誤算が待っているなんて!そんなふうに嘆かないで済むように、老後破綻の落とし穴を知っておこうーー。

「老後資金『2,000万円足りない』問題が金融庁の報告書で指摘されたのが2年前(’19年6月)のこと。多くの人が不安に陥れられましたが、やりくり上手の人のなかには『どうにかなりそう』と安心していた人もいるのでは?しかし、油断をすると、瞬く間に貯蓄は底をつくんです」

こう警告するのは、マネー管理術に詳しい経済評論家の加谷珪一さん。老後には“落とし穴”がたくさん。実例を見ていくとともに、専門家に対処法を聞いていこう。

【落とし穴1・がん治療】薬にお金を費やしたが

「3年前に夫の悪性リンパ腫が発覚しました。標準治療である抗がん剤治療と放射線治療を行いましたが、なかなか効果は見えず……。いくつかの病院をまわったところ、ある医師に日本では承認されていない新薬をすすめられました」(60代主婦)

夫は70代前半で、夫婦には十分な貯金はあった。
保険適用外の治療はすべてが実費となる。

「夫に治ってほしい一心で、すぐに標準治療から切り替えて、新薬を試すことに。

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