くらし情報『コロナで一般医療も崩壊危機…熱中症でも“手遅れ死”リスクも』

2021年9月3日 06:00

コロナで一般医療も崩壊危機…熱中症でも“手遅れ死”リスクも

それは、コロナ患者を受け入れるために、ほかの医療を大きく犠牲にしなければならないためだ。

「河北総合病院のコビット外来では、患者急増により、43床あるコロナ専用病床を55床に増やします。コロナ専用病床を増やすには感染対策をしなければならない。12床増やすために、一般病床を38床減らさなければなりませんでした」

“人手”もかかる。

「通常医療の場合、患者対看護師の割合を7対1で行っていましたが、コロナ専用病床は4対1以上。重症患者では、さらに手厚くしないといけません」

しかし、こうした対応ができるのは、河北総合病院には杉並区の中核病院たる設備と人が整っているためだ。「多くの民間病院では対応は難しい」と、都内でコロナ患者を受け入れている地域の中核病院の院長のAさんはこう指摘する。

「たとえば人工呼吸器も、エアロゾルが出ますので、換気設備が整った個室は最低限必要です。
理想的には、室内の空気が外に漏れ出ない陰圧室(気圧が低くなる病室)がほしいところ。しかし、多くの病院ではそうした設備は整っていません。個室は荷物とベッドがギリギリ置けるくらいの広さで、古い病院では個室でもトイレは共同ということが多い。

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