2021年9月3日 06:00
コロナで一般医療も崩壊危機…熱中症でも“手遅れ死”リスクも
動線を分けるスペースもないので、コロナ病床のためにワンフロアをつぶすことになります」
多くの病院は、コロナ受け入れのために一部の医療を停止させた。
「延期できる手術や検査は延期しています。他院の話ですが、検査を先延ばしにした結果、がんが進行していたケースもあったそうです。当院も、コロナ病床で手いっぱいで、結果、24時間ずっと開けていた内科の救急を制限するしかありませんでした」(Aさん)
年間4,000台以上の救急車を受け入れてきた、東京都立川市の立川相互病院の副院長・山田秀樹さんも、現状を語る。
「コロナ前は、1日平均15台あった救急車の受入れ要請を、13台は受け入れていたので受入れ率は80%ほどでした。しかし、コロナの感染拡大とともに、受入れ要請も増え、ベッドも埋まりました。8月は1日30〜40台ある受入れ要請のうち10台ほど、20〜30%しか受け入れられなくなりました」
医療ガバナンス研究所理事長で内科医の上昌広さんはこう語る。
「コロナばかりが注目されていますが、心筋梗塞や脳卒中、大動脈解離など命に関わる病気はほかにもたくさんあります。
さらにまだまだ熱中症の患者さんも多い。