2021年9月6日 06:00
直毛&薄化粧でも大人気 岩崎宏美の見た目気にせぬ異色な見た目
「’76年に『センチメンタル』が春のセンバツ高校野球の入場行進曲となるなど、歌手としての足場を確かなものにしていきます。富士重工(現・SUBARU)の車のCMソングだった『万華鏡』(’79年)には、当時オカルト・ブームだったこともあり、幽霊の声が入っていると噂されたりしました」
130万枚を超えるセールスとなった『聖母たちのララバイ』(’82年)は、『火曜サスペンス劇場』(’81〜’05年・日本テレビ系)の主題歌に採用された。
「この曲を聴くと“きっと犯人にも犯行にいたるだけの理由があったんだろうな”と、勝手な想像をしてしまうほど、切ない“火サス”と曲のイメージが結びついています。“歌が上手い歌手”はそれまでにも一定数いましたが、奥深い世界観、雰囲気まで作り上げることができる歌手は、現在でも希有な存在だといえるでしょう」
その表現力は、演技にも生かされた。
「『屋根の上のヴァイオリン弾き』(’86年)や『レ・ミゼラブル』(’87年)などの大作にも出演し、舞台経験が豊富です。そして、とくに印象に残っているのが『男女7人秋物語』(’87年・TBS系)