2021年10月7日 15:50
コロナワクチン3回目 専門家「可能であれば年内接種が望ましい」
「2回目接種から『8カ月以上』後に3回目接種を行う場合では、来年2月にピークとなる第6波が起こる可能性が示されました。あくまでシミュレーションですが、東京都だけでも1日の新規感染者が1万人を超え、かなりの数の犠牲者が発生する試算です」
そう語るのは、人間行動分析が専門の東京大学大学院の大澤幸生教授だ。
9月17日、厚生労働省は新型コロナウイルスワクチンの3回目の追加(ブースター)接種を容認。2回目の接種から「8カ月以上」の間隔をあけることを軸に検討し、早ければ12月中にも医療従事者からブースター接種が始まる。一方、高齢者を含む一般の人の接種は年明け以降になる見込みだという。
気がかりなのは、新型コロナウイルスに対する血中の抗体の量(抗体価)が、思いのほか、早く減ることだ。
藤田医科大学で教職員209人を対象に行われた調査では、ファイザー社製ワクチンの2回目接種から3カ月後には、ピークの量の4分の1にまで抗体価が減少したことが明らかになっている。また、高齢者はそもそも抗体価が上がりにくいこともわかった。
大澤教授は、ワクチンの2回目接種から「6カ月後」と「8カ月後」にブースター接種するケースをシミュレーション。