くらし情報『田中律子語る筒美京平さんの忘れられない助言「顔の見える歌い方を」』

田中律子語る筒美京平さんの忘れられない助言「顔の見える歌い方を」

その後も、テレビに出るたびに『モックン、大好き』って言っていたら、めでたく“ご本人公認”のファンになったんです(笑)」

■歌番組が減る中、歌手としては鳴かず飛ばず……

芸能界での仕事が増えていくなか、中学を卒業。高校はアイドルが多く通う堀越学園に進学した。

「ちょうどそれくらいのタイミングで、突然、事務所の方から『歌、やるよ』と。それまで歌のレッスンはしていなかったので“え!?”って、びっくりして。しかも杏里さんの“妹分”としてのデビュー。『CAT’S EYE』や『悲しみがとまらない』などのヒット曲はもちろん、『砂浜』というバラード曲が、歌詞もメロディラインもとにかく大好きで、いまでもカラオケで歌ったりします。作詞・作曲を担当したかおる(伊藤薫)さんには、私の曲もお願いしたんですよ」

レコード制作には、杏里の制作陣も名を連ねたという。なかでも感激したのは、筒美京平さんが直々にレッスンしてくれたこと。


「当時すでに大御所の先生だったので、最初は緊張したんですが、すごく優しい先生でした。『君は声に特徴がある。もっとキョンキョンみたいな歌い方を心がけて練習するといいよ。“この声って、この人だよね”という“顔の見える”歌い方をしなきゃ』とアドバイスしてくださったのを、よく覚えています」

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