2021年10月27日 15:50
専門家も絶賛!八千草薫さんに学ぶ“迷惑をかけない”終活3カ条
それだけは絶対に避けたかったのです》(『文藝春秋』’19年8月号)
“人に迷惑をかけたくない”、その一心で始めた八千草さんの終活。
晩年に出版したエッセイ『まあまあふうふう。』でも《自分でも呆れるくらい、ものを捨てないんです》とつづっていたように、身の回り品を大切にしていた。自分の死後の思い出の品々のことも考え、生前から託す準備をしていたと、原田さんは明かす。
■ペットは生前から引き取り先を
「彼女は“形見分け”として、友人や知人一人ひとりに相談していました。彼女のお洋服やバッグ、アクセサリー。家のソファやテーブルといった家具もですね。もう皆さんにお渡しできたのですが、人数が多すぎて整理だけで1年半かかりました(笑)」
夫の死後、一人で生活する八千草さんを支えた“家族”が、シェットランド・シープドッグのヴェルディと元野良猫のフィオリだ。
ヴェルディは八千草さんにとって12匹目の愛犬となるなど、動物に愛情を注ぎ続けた彼女は、2匹の“その後”もきちんと見据え、生前から引取り先を決めていた。「ヴェルディとフィオリはそれぞれ彼女がペットを通じて仲よくなった一般の友人に託しました」
順調に生前整理を進めていた八千草さんだったが、一つだけかなわなかった願いが。