2021年11月14日 06:00
「つっぱり棒博士」で3代目社長 これからも製品で顧客に恩返しを
3代目社長・竹内さん。つっぱり棒博士として魅力を語る
「こんにちは〜、つっぱり棒博士でーす。つっぱり棒を使えば、収納や間取りに左右されない、私らしい暮らしを手に入れることができるんです。まだまだ知られていない、つっぱり棒の使い方を、私の知識や経験をもとに、たくさんの人に伝えていきたいと思いまーす!」
熱っぽく、ときに関西人らしく笑いもちりばめながら、インターネットの配信動画の中で、「つっぱり棒博士」は語りかけていた。トレードマークのボーダーのシャツにメガネ姿。もちろん、手にはつっぱり棒を持って、満面の笑みを浮かべている。
彼女の正体は、大阪の日用品メーカー・平安伸銅工業の社長・竹内香予子さん(39)。
平安伸銅工業は52年、竹内さんの祖父・笹井達二さん(08年没、享年89)によって、銅を加工する町工場として創業した。
「アイデアマンだった祖父は、他社に先駆けてアメリカからアルミサッシの製造技術と工作機械を輸入し量産。日本中に家庭向けのアルミサッシを普及させました」
さらに祖父は、商用で訪問したアメリカで、シャワーカーテンをつり下げるテンションポールに着目。そのアイデアをもとに、竹内さんの父である2代目社長・康雄さん(69)