くらし情報『中村吉右衛門さん 跡継ぎ不在で娘婿・尾上菊之助と孫が継承する “2つの大名跡”』

2021年12月8日 15:50

中村吉右衛門さん 跡継ぎ不在で娘婿・尾上菊之助と孫が継承する “2つの大名跡”

最後の舞台となった日の石川五右衛門役を見たある歌舞伎役者も『覇気がなかった……』と口惜しそうでした。肉体的にすでに限界だったのでしょう」(歌舞伎関係者)

喪主を務めた12歳年下の知佐夫人の目は泣き腫らしていた。

「4歳で初舞台を踏み、22歳で祖父・初代吉右衛門の名跡を継承した吉右衛門さんでしたが、青年時代は初代との芸の差に悩み、精神安定剤をジンで飲み、吐血して救急車で運ばれたこともありました。そんな彼を全力で支えたのが、30歳のときに結婚した知佐夫人でした。以来、梨園でも愛妻家として知られ、晩年も夫人とよく近所の散歩に出かけていました。

絵画が趣味だった吉右衛門さんは知佐夫人の寝顔を自ら描いたデッサン画をとても気に入り、枕元に飾っていたほどです。火葬場では棺を炉に収めた後、皆さん座敷で待っていたのですが、知佐夫人は最後まで炉の前を離れることはなかったといいます。2人は最後まで相思相愛でした」(前出・歌舞伎関係者)

■吉右衛門さんの最大の楽しみは、初孫・丑之助と過ごす時間
親族葬から数時間後。
娘婿の菊之助が歌舞伎座で会見を行った。近年の吉右衛門さんの最大の楽しみは初孫・尾上丑之助(8)

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