2021年12月19日 11:00
「丁寧道」提唱する書道家・武田双雲の新たな挑戦「カリフォルニアに移住します」
モヤモヤした気持ちが拭えない状態というのは、誰しもあるでしょう。ですがそういった気持ちを抱えながらも、瞬間的に幸福感で満たされている時もありますよね。例えば、楽しみにしていたビールを一口飲んで『美味しい!』と味わっている時、その瞬間だけは日々のネガティブな思考は存在していない。ネガティブな時間を減らして幸福感を高めてくれるのが丁寧道の効用なのです」
武田さんが提唱する「丁寧道」とは、具体的に“所作を変える”ことが要になっているという。
「日頃、流れ作業で済ませている動作を、目や耳、舌などの五感をフル稼働させながら行うのです。例えば通勤中なら、電車の手すりの金具を持った時にひんやりした温度を感じてみる、料理を作るなら食材を包丁で切る時の感覚に意識を向けてみる。そうすることで自然と気持ちよさや楽しさが生まれ、心持ちも穏やかに整ってくるのです」
一つ一つの動作を「丁寧」に心がけることで、幸福度がアップするという「丁寧道」。それは決して「ゆっくり行う」こととイコールではないと、武田さんは言う。
「『丁寧』の反対は『雑』ですよね。丁寧な動作に、速いか遅いかといったスピードは関係ないのです。