2022年2月3日 11:00
「ピークアウト先延ばしの可能性も」医師語る“ステルスオミクロン”の影響
(写真:時事通信)
“ステルス”とは、なにやら不気味な響きであるーー。“ステルスオミクロン”と呼ばれる新型コロナウイルスが、日本で確認され始めている。
「第6波の主流となっているオミクロン株の派生株で、海外でも40カ国以上で確認されています。〈隠密〉〈こっそり行う行為〉といった意味をもつ名前で呼ばれる理由は、ヨーロッパで用いられる一部の検査では、それがオミクロン株だと判別されないことがあることからです」(全国紙記者)
“判別されない”と聞くと不安になるが、コロナ感染が陽性か陰性かは通常どおり診断がつくという。また日本の検査では、オミクロン株の一種だと判別できるとされる。
ただ、懸念すべきはその感染力。デンマークでは従来のオミクロン株から置き換わりが進み、すでに新規感染者の半分以上をステルスオミクロンが占めるという。
そして、そのデンマークの情報を、京都大学の西浦博教授らが分析したところによると、“従来のオミクロン株より感染力(実効再生産数)が18%高い”という結果が出たというのだ。
これについて、ハーバード大学院卒の医学博士で元WHO専門委員の左門新先生に話を聞くと、
「ステルスオミクロンのほうが感染力が強いということは、日本でもデンマークのように、いずれステルスオミクロンのほうが主流になることが十分にありえます」