女性初!落語大賞の桂二葉 鶴瓶と「あわよくば付き合いたいと…」
先生が『このまま明日の試験に出すからな』って、前日に同じプリント、くれるような高校(笑)。でも、そこで点数とることや勉強することの喜びを知って。成績も少しずつ上がってクラスで2位に。それで指定校推薦で、無事大学にも入れたんです」
大学の3回生のころ。ふだんはあまり見ないテレビのなかに、人生の転機があったという。
「たまたま見た『きらきらアフロ』いう番組で。そこに出ていた人を『このおっちゃん、なんか素敵やな』って思ったんです。『格好いい、あわよくば付き合いたい』と」
若き乙女の心をつかんだ「おっちゃん」とは、笑福亭鶴瓶さん(70)。
「すぐ調べて、落語家してはるんやと知って。それまで落語の『ら』の字も知らんかったんですけど、落語会にも行き始めて」
追っかけファンになって、好きが高じて寄席でバイトもした。
「初めてお会いしたときは、相変わらず内気でしたから、小声で『好きです』言うんが精いっぱい。言われた師匠は、苦笑いしてはりました」
熱意は実り、やがて鶴瓶さんからごはんをご馳走になったり、落語会に無料で入れてもらえるようにも。こうして、通い詰めた寄席で、二葉さんはいつしか、落語そのものの魅力にハマっていった。