元セイントフォー岩間沙織 45歳から続ける“訪問介護士”生活
元セイントフォーの岩間沙織さん
「母が厳しくて、反抗もできなかったため、何かで自分を表現したいと思っていたんです。それで女優志望としてタレント養成所に入ったのに……気づけば歌あり、踊りあり、アクロバットまであるアイドルグループのメンバーに」
こう語るのは、’84年、デビューに40億円の予算がつぎ込まれた女性アイドルグループ「セイントフォー」の岩間沙織さん(57)。
「周りのアイドルは、みんなかわいい衣装でしたが、『チャラチャラしたドレスでアクロバットができるか!』と社長に言われレオタードが衣装になっていたんです」
岩間さんは「側宙」といって、手を使わない側転を特技としていたが、求められるレベルも次第にエスカレート。
「ある映画の撮影で急きょ、トランポリンで跳び上がって全員で前宙返りをすることに。高く跳びすぎてバランスを失い、ステージにたたきつけられました。メンバーは死んだと思ったみたいです(笑)」
グループは3年半で解散。その後は女優の仕事を続けていたが、45歳のときに転機が訪れる。
「母が病院で介護のお手伝いの仕事をしていたんですね。
その姿を見てふと、高齢者の方を元気にする仕事はすてきだなと思い、ヘルパーの資格に挑戦したんです」