西島秀俊“民放ドラマ5年出演NG”時代も…アカデミー受賞までの過酷な下積み生活
特に30代は仕事が少なく、悔しい思いをしたこともありました。でもだからこそ、あのとき『本業を、ゆっくりと』と言われたことが、どれだけ支えになったことか》
西島は初出演ドラマの座長である藤田さんのことを、心の底から尊敬していたようだ。
「藤田さんは現場で台本をたびたび変えていました。『5分で覚えて』と言われ、西島さんはしがみつくように必死に取り組んでいましたね。西島さんがいい演技をしたら、藤田さんは『よかったで!秀ちゃん、メシ食いに行こ』と誘ってくれたといいます。大先輩の気さくな優しさが、西島さんはとてもうれしかったそうです」(番組関係者)
前出の岡本麗もこう証言する。
「藤田さんは未来ある若者を応援していました。西島君に何かをつかんで、伸びていってほしいという気持ちがあったんだと思います。
役者の大先輩である藤田さんと接するとき、西島君はいつも緊張していました。でもいまや主演作が日本映画で初めてアカデミー賞作品賞にノミネートされたわけですから。天国の藤田さんも本当に喜んでいると思います」
今回のアカデミー賞「国際長編映画賞」受賞で国外でも大きな注目を集めた西島。50代にして、未到の道へのドライブがまた始まる――。