2022年4月6日 11:00
年金200万円の人が5年繰り下げると医療費負担が2倍になる現実
【年金の繰り下げ受給のポイント】
・年金額が増える
・公的年金は生きている限りずっともらえるので、長生きするとお得に!
【年金の繰り下げ受給の注意点】
・厚生年金の繰り下げ期間は、加給年金を受け取ることができない
・夫の死亡後に妻が受け取る遺族厚生年金の額は65歳時点の金額。繰り下げで増えた分は反映されない
・年金額が増えると、社会保険料や医療費の自己負担額などが増える場合がある
老後の生活を支える虎の子は、額面ではなく実際に使える“手取り額”を把握しておくことが重要だ。じつは、年金の手取り額は繰り下げによる額面の増加と同じようには増えないという。
「受け取る年金額によっては、収入が増えると同時に、社会保険料や税の負担が大きくなる場合があるのです。年金の手取りは、額面から所得税と住民税、国民健康保険料(75歳以降は後期高齢者医療保険料)と介護保険料を引いた金額。所得税は全国共通ですが、それ以外は住んでいる自治体によって金額が異なります。けれど、どこに住んでいようと年金収入が増えれば、税金と社会保険料の比率が高くなって、手取り率が下がる仕組みは共通です」
■年金が夫200万円、妻78万円の場合繰り下げるとどうなる?
それでは、額面と手取りでは実際にどれくらいの差があるのだろうか?今回は東京都世田谷区に住む「夫200万円、妻78万円」