2022年4月14日 15:50
オミクロンBA.2は感染力が26%増「5月中に都内新規感染者3万人超も」
第6波ピークアウト後も、新規感染者数がなかなか減っていかない。ウイルスの弱毒化という私たちの希望に反して、オミクロン株は新たな脅威をもたらそうとしているーー。
「警戒心をもって基本的な感染対策をすべき時期だ」
新型コロナウイルス対策にあたる政府分科会の尾身茂会長は、4月7日に岸田文雄首相に面会した際、こう訴えた。
尾身会長が危惧するのは、従来のオミクロン株「BA.1」から、感染力の強い「BA.2」に急速に置き換わりが進んでいる点だ。
東京都は、BA.2がオミクロン株全体の67.8%を占めていることを4月7日に発表。3月下旬には52.3%の割合だった。つまり、わずか1週間で15.5ポイントも上昇したことになる。
新たなリスクとなるBA.2とはいったいどんなものなのか。
ウイルス学が専門の埼玉医科大学前准教授・松井政則氏が解説する。
「BA.2は、オミクロン株から変化した亜種のひとつ。従来のBA.1とは兄弟のような関係です。アルファ株やデルタ株など、変異株はいわば従兄弟関係と考えるとよいでしょう。同じ新型コロナウイルスであっても、兄弟や従兄弟でも性格に違いがあるように、それぞれ特徴があります。